世界で通用する英語とは?──私たちの子どもたちは準備ができているのか

こんにちは。桐谷です。

今日は、一緒に考えてみたい問いがあります。

「世界で通用する英語って、いったい何でしょうか?」

発音の美しさ?
ネイティブのような流暢さ?
それとも、言葉の奥にある伝える力そのものでしょうか?

そしてもうひとつ。

「私たちの子どもたちは、その力を育てる準備ができているでしょうか?」

毎日の英語絵本、YouTube、オンラインレッスン…。
おうち英語を頑張る中で、いつの間にか「目的」ではなく「手段」ばかりが気になってしまうこともあるかもしれません。

でも今、ほんの少しだけ立ち止まって、
「どんな英語を、どんなふうに育てたいか」を、もう一度一緒に考えてみませんか?


「英語を話せる子」と「英語で伝えられる子」は違う

英語の歌が歌える。
英語の絵本が読める。
英検に合格した。

どれも素晴らしい成果です。
親子で積み重ねてきた努力の証であり、大切な歩みであることは間違いありません。

でも、ここで少しだけ視点を変えて、一度立ち止まってみませんか?

「自分の子供たちに、英語で、何ができるようになってほしいですか?」

世界で通用する英語とは、
ただ話せることではなく、英語を通じて「伝え」「対話し」「共に考える」力です。

  • 自分の意見を持ち
  • 相手の文化や背景を理解しようとし
  • 異なる立場の人と、敬意をもって対話できること

こうした英語の奥にある力こそが、
これからの時代に本当に必要とされる「使える英語」なのです。

世界の子どもたちは、「英語で意見を語る練習」をしている

世界の多くの国では、英語は教科ではなく「道具」として使われています。
授業の中で、子どもたちは日常的に問われます。

「あなたはどう思う?」
「その理由は何?」

英語での学びは、「考えること」から始まるのです。

一方、日本の英語教育はどうでしょうか?

いまだに「正しい答えを覚えること」に重点が置かれ、
自分の考えを英語で表現する経験は、まだまだ限られています。

でも、
それを「仕方ない」と受け入れてしまって、いいのでしょうか?

私たちにできることが、家庭の中にもあるとしたら?
たとえ完璧な英語でなくても、
「どう思う?」「なぜそう思ったの?」と子どもに問いかけることから、
世界で通用する語る力は、少しずつ育っていくのです。


おうち英語だからこそできる、「深い英語」の土台づくり

実は、英語を通じて「自分の考えを言える子」に育てる土台は、
家庭の中でも、毎日のちょっとした対話の中でつくることができます。

家庭の中──
親子の会話、何気ないやりとりの中にこそ、育つチャンスがあります。

たとえば、こんな問いかけから始めてみませんか?(日本語でOK)

「今日はどんなことが楽しかった?」
「どうしてそう思ったの?」
「じゃあ、英語で言ってみるとどうなるかな?」

この「感じる→考える→伝える」のプロセスこそ、世界で通用する英語力の「根っこ」を育てる、何よりの練習になるのです。


親ができる3つの視点のシフト

では、私たち親は何を意識すればいいのでしょうか?
大切なのは、「英語=習いごと」という見方を少しずつほぐしていくことです。

① 英語は「目的」ではなく「手段」である

英語は、ゴールではなくツールです。
大切なのは、「英語を通して何を伝えたいか」という想いです。

「この子は何を感じ、どんな言葉で世界とつながっていくのか」
そんな視点を持つと、日々の関わり方が変わってきます。

② 英語を通じて「違い」を学ぶ機会を大切にする

英語を学ぶということは、自分とは違う世界を知る扉を開くことでもあります。

異なる文化や価値観に触れたとき、
それを「正しい/間違っている」でなく、「面白い」「知りたい」と感じられる柔らかい心を育てましょう。

③ 親自身が「問い」を持ち続ける姿を見せる

私たちが英語をどう捉え、どんな思いで向き合っているか。
その姿勢は、知らず知らずのうちに、子どもたちに伝わっています。

「なぜ英語を学ぶのか?」「英語で何を伝えたいのか?」
大人自身も問いを持ち続けることで、子どもの学びにも深みが生まれます。


世界とつながる未来を、子どもの中に育てていくために

英語を学ぶことは、世界とつながる感性を育てること
国境を越えて学び、働き、生きることが、当たり前になる時代に、
子どもたちは、ただ通じる英語ではなく、通じ合える英語を話せるようになってほしい。

その未来に向けた準備は、
今日のたった一つの問いかけから、静かに始まっていきます。

その準備を、今から少しずつ始めていきませんか?


最後に

「世界で通用する英語」とは、どんな英語でしょうか?
そして、私たちの子どもたちは、その準備ができているでしょうか?

この問いに、決まった正解はありません。
でも、だからこそ──
問い続けることそのものが、子どもの未来に寄り添う姿勢なのだと思うのです。

焦らなくていいし、誰かと比べる必要もありません。
けれども、大切なことから目をそらさずに、
あなたのペースで、あなたらしく、お子さんと一緒に育てていけますように。

その歩みのひとつひとつが、
いつしか、子どもが世界とつながっていく「ことばの礎」となっていくのです。