こんにちは。桐谷です。
「将来、英語ができれば役に立つ」
「グローバル社会では、英語力が必要になる」
「英語を話せれば、仕事の幅が広がる」
こんな言葉を、一度は聞いたことがあるかもしれません。
でも、ちょっと立ち止まって、改めて問い直してみませんか?
「英語を使って働く」って、具体的にはどういうことなのでしょう?
そして、それはどんな力を必要とするのでしょうか?
「英語で働く」は、単に英語を話す仕事をすることではない
「英語を使って働く」と聞いて、どんな仕事を思い浮かべますか?
- 外資系企業での勤務
- 海外とのやり取りをする貿易や営業の仕事
- 通訳・翻訳・CAなど、英語が“職能”として求められる仕事
たしかに、それらは「英語で働く」という言葉から連想されやすい代表例です。
けれど今、世界の働き方は大きく変化しています。
実際の現場では
- 日本にいながら海外チームとプロジェクトを進める
- オンラインで世界中の顧客とプレゼンや商談を行う
- 多国籍メンバーと、言語だけでなく価値観の違いを超えて協働する
つまり、英語で働くとは、単に英語を「話す」だけでは通用しない時代に入っているのです。
今、問われているのは:
「英語を通して自分の考えを論理的に伝える力」
「異なる背景を持つ人と共通の目的に向かって対話する力」
「相手の文化を尊重しながらも、自分の立場を明確に示せる表現力と柔軟性」
「英語ができる」だけでは、グローバル社会では不十分です。
「英語で何ができるか」「どう関われるか」こそが、本当の意味での「英語で働く力」なのです。
英語で働くには、「英語+◯◯」の力が必要
グローバル社会において、英語力はすでに「前提条件」にすぎません。
そこから先に、本当に求められるのは、英語を「使って何ができるか」という力です。
英語で働くということは
ただ話せるのではなく、「仕事ができる人」になること。
そのために必要とされるのは
- 自分の考えを、論理的に伝える力
- 相手の価値観や文化背景を理解し、調整・適応する力
- 多様性を尊重し、対話を通して問題を解決する力
- 言葉の奥にある意図や感情を読み取り、信頼関係を築く力
つまり、「英語+思考力」「英語+表現力」「英語+対話力」
この「英語+α」の力こそが、グローバルに働く上で本当に価値を発揮する鍵なのです。
英語を学ぶことは目的ではなく、
世界と協働する力を育てる手段。
その視点をもつことが、これからの子どもたちの未来を大きく変えていきます。
子どもが将来、英語で「働ける」ようになるために、今日からできる3つのこと
将来、子どもが「英語で働く力」を身につけるために、
おうち英語で本当に育てておきたいのは、
単に「英語が話せる」状態ではありません。
大切なのは、英語で自分を表現することに自然と慣れていること。
その土台があってこそ、将来の「英語で働く力」につながっていきます。
ここでは、今すぐ家庭でできる3つの視点をご紹介します。
「英語で考える」体験を増やす
英語は、ただ覚えるものではなく、思考を言葉にする道具です。
だからこそ、親子の会話の中に、小さな問いを取り入れてみましょう。
“What do you want to be in the future?”
(将来なにになりたい?)
“Why do you like building things?”
(なぜものづくりが好きなの?)
“If you worked in another country, what would you do?”
(外国で働くとしたら何をする?)
正解はありません。
大事なのは、自分の考えを英語で探してみる経験を重ねること。
それが、将来「自分の言葉で世界とつながる力」の土台になるのです。
「伝える」より「伝わる」ことを重視する
英語で仕事をするとは、単に話すことではありません。
「相手がどう受け取ったか」を意識しながら言葉を選ぶ力が求められます。
家庭の中でも、次のようなやりとりを取り入れることで、対話力=働く英語力が育ちます。
“That’s interesting. Tell me more.”
(面白いね!もっと話して)
“Hmm, I’m not sure I understand. Can you explain?”
(う~ん、理解できたか分からない。。。説明してくれる?)
“How do you think she felt?”
(彼女がどう感じたと思う?)
相手と意味を共有する感覚を育てることが、英語での「協働の力」へとつながります。
「英語で世界とつながる」経験を家庭に取り入れる
子どもにとって、「英語の先に世界がある」と実感できる体験は、
英語を勉強から人生を広げるツールへと変えるきっかけになります。
たとえばこんな方法があります:
- 海外の子どもニュースを一緒に観る
- 子ども向け国際イベント・オンライン交流に参加する
- 世界の国や文化について親子で調べ、英語で感想を語り合う
こうした経験は、子どもに
「英語=世界と対話する言葉」という感覚を自然と根づかせてくれます。
最後に
あなたのお子さんが英語で働くとき、
何を語り、誰とつながっている未来を思い描きますか?
英語を使って働くとは、
ただ「英語ができる人」になることではなく、
英語を通して、世界と対話し、社会に価値を届けられる人へ育っていくこと。
その未来は、遠い話ではありません。
もしかしたら、
今日、お子さんと交わすたった一言の英語が、
その未来への最初の一歩になるかもしれません。
今この瞬間の関わりが、
10年後、世界で「何かを伝えられる人」になるための礎となっていくのです。